カラカラライフリズム



一樹は、上体を起こした。
 
脚にのしかかったまま、秀が眠っている。
 
しかしよくもまあ、これだけすやすやと……。
 
だが、一樹がもう一度秀の肩に触れようとした時、何かが過った。
 

――どくん
 

伸ばしかけた手を、咄嗟に引っ込めた。
 


この重さ、感覚……覚えがあった。



< 698 / 860 >

この作品をシェア

pagetop