カラカラライフリズム
 


意識の無い人間の体は、想像以上に重かった。

通常の体重の、何倍にも感じられる。

それこそ秀は、自分と体格が同じなのだ。

気絶した晴喜とは比べものにならない。
 
そして運悪く一樹は、濡れていた床に足を滑らせ、

秀を巻き込んで床に転んだ。



「……痛て」
 

秀は、これでも起きない。
 
それが良い事なのか悪いことなのかは別として、

これは一樹にとって滅多にない醜態だった。



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