カラカラライフリズム
一樹は、コップを出して水道の水を注いだ。
喉が渇いていたので、一気に飲み干してから、また水を汲んだ。
何となく、勝手にベッドに腰掛けていた光にもすすめる。
「いい」
「そうか」
「あのね……」
「何だよ」
「……うー、これってどこまで話していいんだろ」
光は、何かを悩むように頭を抱え、体を丸めてベッドにごろりと寝転がった。
「どうしようかな……」
ごろごろと寝返りを打ちながら、光は迷っていた。
「やっぱ、やめようかな……」
それを眺めていた一樹は、はっきりした事を言わない彼に、だんだん苛立ってきた。
「じれったい……話せないなら、帰れ」
「……んー、待って。話す」
「何だ、話せる内容なのか? ……ていうか、訊いていいのか?
もしあれなら、本当に樋口とかには黙っとくけど……」
「だから、そういう事じゃねえんだってば! 変な気を回さないでよ!」