カラカラライフリズム
「起きろ!」
「……っん……うー……」
倉本は、机に突っ伏して眠っているところを、叩き起こされた。
「手伝え居候。
いつまで寝てる気だ……」
倉本の後ろに、白衣の男がいた。
倉本は目を擦りながら、今の自分の状況をよく観察してみた。
借り物のシャツ。
借り物のズボン。
計算式でめちゃくちゃになったノートとボールペン、開発中の小型盗聴器、
ペンチやドライバーが散らばった机。
スタンド式のライトは点けっ放しだった。
顔に触れてみると、頬に袖の痕が付いていた。
「夢……見てた」
「それはよろしい事で……。
頼んでおいたガーゼは?」
「切ってない」
蹴られた。
しかも、結構痛い。
細い癖に、力だけは強い。
「佐野……」