カラカラライフリズム
 


佐野は手をひらひらと振った。


だが倉本には、その理由が分かっている。


執行庁とまともにぶつかるなら、CPGは自分達の敵となる。


弟が生きていたとしても、殺し合いになるだろう。


そして、その時――彼の弟は、彼の事を覚えていない。


だけど、佐野が弟の今の名前も今の姿も知らなければ、もしもの時だって他人として会える。


弟の生死を確かめて、救い出すのは難しい。


だから、弟ごとCPGを葬るつもりなのだ。


(非情で、甘い、選択……)



「……っと、話はここまでだ。


朝飯作ってくれ。


トーストとハムエッグ。


ソーセージ入りのスクランブルエッグでも可」


「ええー、面倒くさい! 勘弁してよぅー!」


「譲歩してゆで卵だ。


早く作れよ居候……」


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