カラカラライフリズム
 


佐野は、苛立ったようにテーブルを指でこつこつと叩いた。
 

倉本は、舌打ちをしつつもキッチンへ向かう。
 

しかし冷蔵庫を開けた瞬間、


ガラス瓶の中にプカプカと浮いている胎児と鉢合わせしてしまい、悲鳴を上げた。



「あ、悪い。


それ今度、化粧品会社に売ろうと思ってたやつ……」


倉本は大急ぎで、佐野のもとまで走って来て、


「先に言ってよー! グロッ! 


きもい! 最悪!」


「大声を出すなよ。いい加減、慣れろ」


「慣れる!? 馬鹿言わないでよ! 


ああいうのを食品と一緒にしとくのだって、かなり我慢してんだかんね! 


……うあああもう駄目っ! 夢に出る!」
 

冷蔵庫には、時々試験管に入れられた血液や、検査中の臓器などが収められている。


冷凍庫に、解剖した白いネズミが入っていた事もある。


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