自転車の彼
なんだろう?
この矛盾……?



こんな派手な男の近くに居たら私は人に知られた"有"の存在になる。




知られるのが怖い?
そうじゃない。



今だって私を知ってるヤツはいる。

トモダチ。



そう、友達。
一緒に笑って、馬鹿やって私を隠してくれる林。



私が怖いのは、同情。
かわいそう……っていう目。



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