サルビア
そろそろお腹がいっぱいになった頃、急にエリが真剣な顔をして言った。


「朝日ちゃん、仕事と住む所どうするん?」

はっ…あまりに楽しくて、忘れてた…

「どうしよう…」

そんなあたしに、エリは、「なぁ、あたしん家おいでや!」と言ってきた。

「えっ?」

「次の家決まるまででもいいやん?あたしのせいもあるし…ごめんな?」


確かにエリにむかついた時もあった。

でもエリは意外と『ええ奴』で、そもそもエリが悪い訳でもないのに…

エリはあたしに、謝ってくれた。

意外とではなく、本間にエリは『ええ奴』やな。


でも会ったばっかりやのに…

なんて考えているあたしに、涼が言った。


「おお!そらええわ!朝日、そうせえや!こいつが悪いんやし!」

「はぁ?」

「本間に次の仕事決まるまででもええやん!こいつも淋しがりやし、ちょうどええわ!」

「涼の言う事は、ほっといて…てかマジで困ってんやったら、本間においで?」

「ええん?」

「ええに決まってるやん!あたし、朝日ちゃん気にいった!」

「お前、俺の朝日やぞ!」


そんな涼は二人で無視して、あたしは言った。

「じゃあお願いします…」

「やったぁ!」




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