サルビア
その時、涼とエリが戻って来た。

「朝日!ごめんな!」

隣からレイナが、「涼~」と、手を振っている。

涼はびっくりして、「何で隣の席なん?」と、ミオの口座のワタルに尋ねた。

「えっ?駄目でした?」

「俺がやりにくいから!変えて!」

きっと涼は自分のせいにして、あたしに気使ってくれたんだろう。


そしてミオ達は、涼の横にいるエリを見て、すごくびっくりした顔をしている。

この人ら、あたしとエリが同一人物や思ててんもんなぁ…

エリはそんな視線を感じ、不思議な顔をしている。

涼がエリに、耳打ちした。

何を言ったかは分からないけど、ミオ達が前のお店の子だって、言ったんだろう。

あたしの事情を知っていたエリの、顔が変わった。


エリはミオ達を睨みつけて、一言言った。

「そんなあたしら、良く似てる?」

ミオ達は、自分達の間違いに気付いたのか、エリにびびったのかは分からないけど、「エリさんの方が、断然綺麗ですよね~」と、ひきつった笑顔で、違う席へと変わって行った。

「これで朝日は悪ないって、証明出来たな!」

エリがあたしに笑いかけた。

「うん…」と返事だけした。


別に今となっては、ミオ達にどう思われようが、どうでも良かった。

現に今は、風俗をしている訳だし。

それよりも、今まで涼とエリが何をしていたのかが、気になって仕方がなくって、エリに嫉妬しながら2人を待っていたあたしには、「エリの方が断然綺麗」って言葉だけが、胸に突き刺さった…











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