俺.AND.ROID


「679円になります」


目の前にいる脂ぎったおっさんにエロ本を手渡す。


この時間はしょっちゅうそういったものを購入する客が入る。

表紙を見て、これはヤバいなとか思いながら、表情を変えないようにしてお釣りを渡した。



午後10時を回る頃、俺はコンビニのレジ打ちをしていた。




~♪~♪


客が来る度に流れる短いメロディーと同時に「いらっしゃいませ」おまけに営業スマイル。



おぉ…美脚…



目線を上げていくと短いデニムのスカートにピチピチのTシャツ。


そのおかげで見事に形のいい胸が強調されている。



「アルバイトの面接に来ました近藤といいます」



顔もパーフェクトに整っている。


輪郭は小さく、切れ長の目の下には泣きぼくろ。


薄い桜色の唇。


首筋は真っ白で吸い付きたくなっちゃうねぇ。



なんて思ったりして。



「こちらへどうぞ」


俺は慌ててその美人をスタッフルームに案内した。




こんな美人とバイトできるなんてラッキー。


絶対モノにしてやる。



毎回ながら自分の野獣精神には呆れる。


けどこれがオスの本質的な生理現象なんだよね。


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