Distance of mind


――――――――・・・・・




「好きにさせるまでだね?」


あの日、篠崎理玖が放った言葉。

あたしは意味が分からなかった。


「な、なんでそうなるんですか」



すると篠崎理玖はフフンと笑ってから、


「敬語やめない?」



...あたしの質問、完全無視だよっ...。



「いいですよ。敬語のままで。どうせ親しくもなれないんですから」


「え?そうかな?」


悪戯な笑みを浮かべて、ケータイをいじりだす篠崎理玖。


すると、あたしのケータイが震えた。


「?」


ケータイの画面を見ると、「♥」の文字。


「は?!?!」

あたし、♥なんて記録したことないよ?!


「クスクス、出てごらん?」


篠崎理玖は..何か知ってるらしき顔をしている。


「..っ」



恐る恐る電話をとってみる。


「も、もしもし」
< 15 / 23 >

この作品をシェア

pagetop