二人で一人〜永遠に
〔バンッ!!〕

「御袋!!」

俺は、部屋のドアを勢いよく開けた。

「何よ、騒がしい」

御袋は、ソファーに座り雑誌をみながら、横目で俺の顔を一瞬見た。

「おばちゃんになんて言った!!」

「大したこと言ってないわよ、ただ千冬の、お見舞いして少し話しただけよ。」

「だから、何を言ったんだよ!!」

〔バンッ!〕

「うるさいわね!あなたを解放してくれって言ったのよ!」

「何でそんなこと…」

俺は、目を閉じ眉間を押さえた。

「私から琉汰に言っても、聞かないから、あの人から言ってもらったのよ!…琉汰!お願いよ!あなたには将来があるのよ!!」

「あの人ってなんだよ…ふざけるな!何が将来だ!!俺の人生は俺が決めるんだよ!御袋には関係ない!いい加減口出しするなよ!!」

「琉汰を心配していってるのよ!!私はあなたの母親よ!!口出しだってするわよ!!」

「…なんでだよ…あんなに千冬の事を気に入ってたのに…結婚だって一番に喜んでくれたじゃないか…」

「…もう、過去のことよ…」

【!!】

「御袋!!何て事を言うんだ!!」

「正直な気持ちよ!」

「俺は、千冬と別れない!」

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