もう二度と鳴らない携帯

それから前みたいに甘い期待をしなくなった。

私の中にいる先生は
今も笑っている。

だけど

それは恋としての好きよりも
大切な人としての好きであり

幸せになって欲しいと本気で願っている。

新しい携帯の色は
本当は「ブルー」にしようと思ったが
あまり選ばない「レッド」にした。

理由は
新たな自分の色にしたかったから。

ブルーよりレッドの方が可愛いのもあったけど
レッドを先生が好きな色なんだ。

だけど

それに気付いたのは買った後。

本気で私は自分を変えたいと思ったからレッドにした。

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