究極のメソード
<夕飯はカレーライスです>


殺風景な部屋の中で
私はその言葉をかみしめています。


涙なんか出ません。


ただただ
心が空っぽなだけなんです。


「どうしたんですか?さとみさん」


私は取り巻きの言葉で
我に返ります。


なぜ今さらこんなことを思い出してしまうんでしょう?


私の現在は満たされているはず。
思い通りにならないことなんてないはずなのに。


学校の皆は私を尊敬している。


なのに…


なのに思い出すのはあの書置き。

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