究極のメソード
9 復活
Kは病院の玄関に立っていた。
自分の足でしっかりと地面を踏み締める。

たくさんの荷物が入ったカバンを
肩にかけ


手には一枚の紙が握り締められている。



「あいつら…馬鹿か…」


Kはそう呟き空を見る。



ネットの掲示板では
盛んに死神の殺人記念日についての書き込みがされていた。


三月一日に殺人予告をするものが
後を絶たず


逮捕者も出ていた。


「自分から捕まりに行くなんて
本当に馬鹿だ」



Kは手に握られた紙切れに目をやる。
そこには渡辺の書いた文字が並んでいる。
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