神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
「そんなことは良いから、何か食べようぜ?腹減っちまって。
月読もこの様子なら腹減ってんだろ?」


透はおとなしくなった月読から手を離すと、美味そうにビールを飲む沙綺の方を見た。


「ゴクゴクッ!プハァ…っくぅ〜!美味いねぇ!」


忍と彩音も釣られて見た後に言った。


「嫌がらせのように美味しそうね…。」

「そだねぇ、彩音もお腹空いたよぅ。」


「それじゃあ少し先にある出店で食べよう。行くぞ、沙綺。」


透は沙綺に声をかけると、スタスタと歩き出した。

「すぐ行くわ、あんまり遠くに行かないでよ?」

忍が携帯用の袋に金魚を入れてもらい、先に行った透の背中を彩音と2人で探していると、不意に背後から声をかけられた。


「…貴女達…神楽の友達?」
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