神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
「じゃあ僕の方から失礼するよ?…僕の名前は不動 幹矢、出雲で神宮司をしてる。表の顔は神主みたいなものさ。
実際は悪霊や怨霊を祓ったり、妖退治を行ったりする凶祓いだ。」


「凶祓い?聞いたこと無いです。…俺は神楽 透、退魔士…になるのか分かりませんが白蓮様のお手伝いをさせてもらってます。」


お互いの自己紹介をした後で、幹矢は驚いた顔をして白蓮を見つめた。


「神楽って…あの神楽一族ですか?」


白蓮は特に何も言うことなく頷き返した。


「貴方も神楽一族を知ってるんですか?」


透は意外な人に知られていることに驚いた。
どうやらこの手の裏稼業をしてる人達には有名なようだ。

幹矢は「当たり前さ。」と答えて続きを話し始めた。


「先程白蓮さんにも言ったんだが、今人手が足りないんだってね?
月読がお世話になったお礼もあるし、しばらくは僕も手を貸そうと思うんだ。どうだろう?」
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