神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
「でも…相手の妖は、あの鵺ですよ!?それにどれだけ数がいるかも分からないんです。
簡単に終わる話じゃないんですよ!?」


透は余裕の態度を崩さない幹矢に、どけだけ危ないのかを伝えたかった。

そこに割って入ってきたのは月読だった。


「小僧が心配するなど百年早いわ。幹矢にはワシとて、ここ十年間一度も勝ったことがないんだ。
全力の幹矢とやり合えるのは、この日本では白蓮ぐらいだ。」


「なんだって!?そんなの聞いてないぜ!あんたそんなに強いのか!?でも、あんた…。」


透は白蓮の霊力の高さは良く知っていた。
しかし、目の前にいる男からはそれほど高い霊圧を感じなかった!


「なっはっは!持ち上げすぎだよ、僕はおっかない事嫌いだから逃げるのが上手いだけさ。」
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