神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
「くっ!」


刹那は何とか体をひねると薙刀の刃を避けることは出来た。
しかし、その長い柄の部分は避けきれずに、腹にめり込んで吹き飛ばされてしまった!


地面を転がりながらうつ伏せに倒れた刹那は、震える手で起き上がろうとしながら吐血した。


「ガハッ!ゴホッ!…まさか…読まれてたなんて…。」


苦しむ刹那に向かって忍は指を差して言った。


「乙女の涙の償いは受けてもらうわよ!私のは高価なんだからね!」


ビシッと言い放つ忍に向かって沙綺は泣きそうな顔で呟いた。


「やるなら斬られる前にやってくれ…超いてぇ…。」


「うるさいわねえ!ちょっと斬られたくらいで何よ!ツバ付けとけば治るわよ!」


沙綺はそりゃないだろと言いたそうな顔で忍を見つめた。
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