君の心

妖精の森

あの事件から一週間ほど経ち、傷も少しずつ癒えてきた。



「ねぇ、ずっと思ってたんだけど、リンとフレアって義理の姉弟ってことだよな。」



事件の後になかなか問い出すことが出来なかった質問を投げかける。



「確かに…そうなるわね。」



フレアは納得したように頷く。



「僕の方が知的だし、しっかりしてるもん。キミが姉なんて、信じられないね。」



リンは嫌味たっぷりに言った。



「な、生意気な子ね〜!本当可愛くないんだから。」



本当にこの2人が憎みあった者同士なのか、疑う程すっかり仲良くなっていた。



俺たちはイデアで水晶の映し出した森を目指していた。



「景色が変わったような…」



レットが呟いた。



確かにだんだん暗く、不気味な森へと変わってきている。



「こっちの方角で間違いないんだけど…」



一同は不安に駆られる。
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