蒼がみえる星


お姉ちゃんの所にいきたい、いきたいけど…やっぱり、まだ…


「…あいたいよ…」


絞り出した声は自分でもびっくりするぐらい切なくて、本音だった。


言葉にしてしまうと不思議なもので、止めたくても次から次へと気持ちが溢れてくる。


生きて、会いたいと。


「……ヒクッ、フゥー……え、…ちょっ、うそ…」


いきなり、今まで絵の中にいた蝶が紫色の光を発しながら出てきた。


そのまま、フワフワと鉄格子の間から外に飛んでいった。

蝶から目が話せなくてぼーっとずっと見ていた。青い惑星はまた雲によって隠れていた。


鉄格子から外を覗くとぼんやりした紫色の蝶が黒に吸い込まれるように見えなくなった。


「なんだったんだろ、今の…。」


白紙になってしまったその紙を大事に折り畳み、握りしめる。


突然の出来事に涙は止まり、気持ちも落ち着いていた。


いくらか疲れた私は、冷たい壁に寄り掛かり身を小さくして眠ることにした。


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