神様のきまぐれ
「でも、ホント、
こんな偶然て、ないですよね。」

タクトが、楽しそうに笑う。

「本当だな。」

相槌をうったところで、
何となく気になってたことを
思い出した。

「そういや、元。
おまえ、
ヒナコに、行くって、
ゆってあんの?」

この、適当な、
旅の仕方・・・。


まさか、と、

・・・思うが。


「ん?サプライズ。」


元田は
当然のようにいう。


「・・・なんで、

オマエは

そんなところだけ
外国人的発想なんだよ?!
アポいれるだろ?!普通。」

いや、
世の中の外国人に対して
失礼だな。

コイツくらいだろ・・・。

まったく反省する様子もなく、
楽しげにヤツは言う。

「大丈夫だよ。
ピンちゃんのメールに
今月は居るって書いてたもん。」

「ピンって、メイクの?」

「そう。」

「・・・皆、
連絡先きーてたんだ?」


いつのまに・・?


「オマエだけだよ、日向。
ボーっとしてんの。

タクトは、
こんなオヤジになるなよ。」

「
・・・オヤジって。」

俺と元田の掛け合いを、
タクトは笑ってみていた。



 
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