美湖 夜空を見上げてごらん?【月】
 私はあなたのことを・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
好きになってもいいですか?







「おっはよー!!美湖、きのーメールしたのにぃ~なんで返事くれないのさぁ~!!」
次の日、教室に行ったら心が私に寄ってきた。


  いつもの朝だ。いや・・・
  いつもの朝だったんだ。あいつが来るまでは。


「そーいえば、愛美は?」
南波が言う。
「んー?まだ来てないよ?メールも来てない。美湖は?」
「え?」
「『え?』じゃなくて!!美湖からメールはきていませんか!?」
 心が怒った。
「あ・・・ああ~・・・来てないと思うけど。」
といったとき。今日の事件が幕を開ける。
そう。
悪夢の始まりだったんだ。


ガラっ

 教室のドアが勢いよく開く。そこに立っていたのは、
「あれ~!?キョウスケ君ではないの!どーしたのー?愛美ならまだ来てないよ?」
心が言った。そう。そこに立っていたのは、愛美の彼氏、近藤キョウスケ。

「違う!!愛美が昨日から家にも帰ってないって!!!」

 え?愛美が・・・?帰ってない?
 今までそんなことなかった。

「昨日愛美の親父さんから電話かかってきて、『愛美、そっち行ってない?』って。で、そのあと帰ってないってこと分かって・・・俺も2時間くらい探したんだけど・・・いないんだ。電話しても、メールしてもアイツ、出やしねえ!!!」
 キョウスケの声は震えていた。
「うそ・・・愛美・・・帰ってないの?私昨日会ったよ・・・愛美に。」
心が言った。
「え?心会ったの?」
私がきいた。
「うん。昨日買い物行ったんだ。お母さんに頼まれて。で、ほらスーパーあるじゃん?新しく出来たとこ。そこ行った帰りに私、ジャスコ行ったんだ・・・。服買いに。そしたら愛美、なんかいっぱい袋持ってて・・・。当然話しかけたよ!?だってなんか顔色悪かったもん・・・。そしたら、愛美・・・『助けて・・・美湖に言って・・・。』って。」

  助けて?美湖に言って?だから昨日電話してきたんだ・・・。心。
「なんて?愛美なんて言えって言ったの!?」
キョウスケが言った。
「うん。それが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
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