3人の き も ち

2節 He Classmate





新しい制服に身を包み登下校すること1ヶ月。
毎日が楽しくて、仕方ない。


高等科に進級して、晴れて高校生活が始まって。

弥生やえっくん…もとい、宮越君とは、クラスが離れてしまったけど、中等科から上がって来た子がほとんどだから、知り合いはけっこういるし、不安はない。

それでも各クラスに20人前後の
受験入学者がいて。


まさかの、彼が同級生。


しかも同じクラスで…。



―――入学式での新入生代表の挨拶に。


「穂杉 伸」


名前だけでも驚いたのに、ブレザーを着た彼が壇上に上がるのを見て、目眩がした。

…奇跡のようだ。



相変わらず、背が小さくて。
それでも中3の夏から5cm伸びて、今は141cmだぜって笑う彼に。
すごくドキドキする。

私が、彼の最初のクラスでの友達。
それが嬉しくって仕方がない。


初めて見たあの時から、穂杉君の笑顔が、心から離れないよ。

今朝もおはようって笑ってくれたよ。


…私…。
…ドキドキしてばかり…。

心がちっとも落ち着かない。



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