初恋ドロップ
「浅野君のせいで怒られちゃったじゃん~」
「いやいや―・・あれはお前の声だろ」
月明かりが綺麗に私達を
照らしている
――今日は満月だ
「ふ―・・とりあえず帰るぞ」
浅野君が軽く息をついた
そして、ジーパンのポケットに手を入れてゆっくり歩き出す
「帰るって浅野君っ!?どこ行くの?」
「家まで送ってやるって言ってんだよ」
「別にいいよ!近いし―・・」
本当は結構距離はある
だけど―・・・「いいから行くぞ!」
私の意見は聞かずに
有無を言わせない。
浅野君たまに強引だよね。
なんて頭で考えながら
浅野君の後を追う。