初恋ドロップ
「弁償―・・・
してもらわなきゃな?」
「え?」
「え?じゃないだろ?人の物壊したんだから弁償するのが当たり前だろ!」
いきなりの怒鳴り声に体がビクッと反応した。
「先輩たちの前に子猫がいて・・・」
あまりの恐怖に声が震えてしまう
事情を説明しようとするが全く取り入ってくれない様子
「弁償出来ないなら~
覚悟できてるよね?」
ここは人並みの少ない
桜並木道ー・・・
私と男たちと子猫・・・
意外に誰もいない
高校の生徒も通る気配がなく、一般の通行人すらいない。
その前に足が震えて動かない
動け!動け!動け!!
心の中で何度も叫んだが 震える足は動かない
男たちの手が伸びてくる
恐怖と絶望にスカートをギュッと握りしめ固く目をつぶった