初恋ドロップ


梅雨も終わって本格的な夏がやってきた7月半ば

ミーン―ミーン―
―ミーン―ミーン


今日も短い命を必死で生き抜く蝉の鳴き声が響いている


「あっつい―・・・


7月にこの暑さは異常だよ!」

屋上にあたしの声が響いた


肌を焦がすように太陽がサンサンと身体に降り注いでくる


「煩せ―な・・・

そんなに暑いならわざわざ屋上なんかに来なきゃいいだろ」


―入学式の翌日、偶然にも屋上で逢ってから私達が昼休み屋上に来るのはなんとなく日課になっていた


浅野君の言うことはもっともだ

暑いならば、わざわざこんな暑い日中に学校で一番太陽に近い屋上に来なければいい




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