HEAVEN~空に旅立った君~
この静かな病室の中で話し始めたのは隼人からだった。



「・・・ごめんね」



とても声が小さかった。



「・・・えっ?」



私は泣きながら答える。



「迷惑かけちゃって・・・」

「そんな・・、迷惑なんて・・・。
でも・・・なんで・・・・病気が・・・・進行してるって教えてくれなかったの?」



涙が出てきた。




「・・・心配かけたくなかったんだ・・・。」

「心配なんて・・・。言ってくれなきゃわかんないよ・・」

「ごめんな。柚樹・・・」

「謝んないでよ・・・」

「・・・僕、死にたくない・・・。
ずっと柚樹のそばにいたい・・・。」

「そうだよ・・・。私のそばにいてよ・・・」
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