ペアリングを外して

 部屋に戻り、冷え切った体をギュッと抱きしめて温める。

 三村から冷気がどんどん染み込んできた。

 ボロボロに泣いている三村は何も語らない。

 ただ携帯を握り締め、嗚咽を漏らしていた。

「もう寝よう。布団の中のほうが温まるぞ」

「うん」

 消えそうな声で頷いた三村を支え、ベッドへ誘導する。

 頑張った。

 よく頑張った。

 責められたのなら、罪は全て俺がかぶる。

 罵倒されたのなら、俺が言い返してやる。

 これからは俺が幸せにするから、今はゆっくり休んでくれ。

 ベッドに入り、三村に巻きついて更に温める。

 自分たちの熱によって布団が温まったところで、俺は部屋の明かりを消しに一旦ベッドを出た。

「おやすみ」

 小さく言って、気付かれないよう三村の頭上に小さなクリスマスプレゼントを置く。


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