六花伝
気がつくと、目の前に超絶美少女が座っていた。
死んだんだな…と思ったが、体が余りにも冷たいので、起きると、そこは鉄橋の下だった。
大分流されたらしい。
「伸彦……。」
いきなり、そんな名前で呼ばれて困惑した。
真っ白な着物に黒髪を結ってかんざしで飾ったその子はとても綺麗で、ただ見つめ続けていたかった。
柳の枝が風で揺れる中、和也と少女はずっと見つめあっていた。
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