甘い蜜
「あぁ、それでいい」
「一つ聞きたいのですが、真理子さんになんと言ったのですか」
今日聞きたいのはそこだった。
押しかけて来たくらいだ、親父の言葉が悪かったに違いない。
「?普通に、息子が貴女との婚約破棄を言ってきたと」
「それで?」
「別に……あちらも分かりましたと納得した」
何せこっちが上なのだから逆らう理由がないはずだ。
「………そうですか…」
じゃあなんで押しかけて来たんだろうか……
軽く唸り考えていると、スーツが軽く引っ張られた。