甘い蜜



心配させやがって、後でお仕置きしてやる。


本当はずっと待っていたいけど時間がない。仕方なく俺は家を出た。


「なんでこんな時に家を出なきゃいけないんだ」


イライラしながらエンジンをかける。
ああ、一昨日の事といい、今日のことといい、全く真理子さんは疫病神みたいだ。


車を走らせながら心の中でブツブツ文句を言っていると赤信号に捕まる。
はぁ、とため息をついて窓の外の様子を眺めみると、みたことあるような人に目を細める。


……あれって……真理子さん……か?


朝日ヶ丘公園で待っているはずの真理子さんが神谷公園、そこにいた。
時計をみると待ち合わせ10分前。


朝日ヶ丘公園は歩いて10分でつくような場所ではない。


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