甘い蜜



「………敬夜……」

「……すまない……」


親の前で泣くなんてな。
否、俺自身まさかなくなんて思っていなかったからな。


「敬夜、それを含めた話は明日にしよう。」

「否、今からすぐにでも」

「だが、……」

「………麻理亜が目覚めたときに、麻理亜に害なすものは消しておきたい」


そっと麻理亜の頬に手を添える。
ぴくりとも動かない麻理亜だが、その胸が上下に動いているのが生きている証拠だ。


俺は、麻理亜の頬に唇を寄せる。


「麻理亜……早く目を覚ましてくれよ……?」


言わなきゃいけないことがあるし、遅くまで帰ってこなかったお仕置きもあるんだからな。


< 171 / 458 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop