甘い蜜



「敬夜、それは………まさか」


何かに気づいた親父。
勘がよくて嬉しいよ。


「そうだ……麻生グループは……否、麻生真理子が、麻理亜を傷付けた」


己の欲に負け、それを指摘した麻理亜を。


許さない。


「刑務所に送っても収まらない」


確実にあの女は刑務所に送る。殺害未遂だ。
でもそれじゃ気が収まらない。
俺の中では既に死刑判決が出ている。
全部道ずれにしてやる。
自分がした過ちを、地獄の底で、悔いるがいい。


「敬夜」

「それくらい、簡単だろう?」


俺は、その時自分が泣いていることに気づいた。冷たい滴が幾つも頬を伝っていく。



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