甘い蜜
あまり重さはないはずのそれだが、とても重いものに感じた。
病院の病室で麻理亜はぼーっと窓から見える外の様子を眺めていた。
端から見たら本当に暇そうに見えた。
「麻理亜」
名前を呼ぶとゆっくりとこっちを向いて俺をみつけ、笑みを零す。
俺も笑みを返してから椅子に腰掛けた。
「暇そうだな」
「ん……暇だよ」
「リハビリは?」
「さっき終わった………凄いよね。人間って1ヶ月以上も眠っているとあれほどまでに歩けなくなるなんて……」
ちゃんと歩けるまでは時間かかりそう。