甘い蜜
男の言葉に俺は頷くとドアに向かって歩き出す。
「おい待て、金はどこだ!?金ぇぇ!!」
喚く男と共に、鈍い音を最後に聞いた。
手の中に戻ってきた麻理亜は、数時間しか離れていないのに、弱りきっていた。一体何をされたのか、考えただけで苛立ちが隠せない。
車に戻ると学と龍がいた。
「………すまない、助かった」
俺は二人の前にたつと頭を下げる。
「気にするな。学には世話になってるからな」
「俺もお前に少しは返せてよかった」
二人は気にするなと言う。それに更に礼を言った。