甘い蜜
掠れた声で名前が呼ばれ、思わず泣きたくなった。
俺は、麻理亜の体を縛る縄を解いて改めてきつく抱きしめた。
「……な、なんで分かった?」
真鍋が顔を真っ青にさせながら呟く。
俺は麻理亜を抱き締めながら真鍋を睨む。
「貴様……」
「おいっ金は!!?金は用意したんだろうな!!」
焦ったように喚く真鍋。
「金だと?」
「そうだ!金を渡せ!おいっ5000万はその男が持ってるんだ!!」
真鍋が隣に立つ男に俺を指差しながら叫ぶ。俺はそれを無視して麻理亜を抱えあげると男を見た。
「………いいか」
「若に言われておりますから、こいつは俺が連れて行かせてもらいます」