甘い蜜
「美味い」
「良かったー」
嬉しそうに麻理亜は笑う。昨日に比べて麻理亜は感情を出すようになった。本物はきっとこっち。学校では全く無表情だのに、本物を出している、俺の前では気を許してくれているのだろうか。
「………そういえば」
料理も半分以上平らげた後、忘れていたことを思い出す。
「何」
「お前、今週一回も来てないだろ……計算本当にしてるのか」
「も、モチロン……」
怪しい……今一瞬目を逸らしたな。
「……明日は強制で学校つれていくからな」
「………え」
え、じゃない。