繋がれた天使〜Siori and Mitsuki〜

「たまには二人で
 まったりしたいとか
 思っちゃいけないの?

 四六時中誰かと一緒って、
 すっごく疲れるんだよ」


「俺、疲れないもん」


「当たり前じゃない!
 光基にとっては皆、
 気のおけない
 仲間や家族なんだから!」



今思えば――

栞は相当参ってたんだと思う。


栞は
こっちに来てから
常に知らない誰かと会っているわけだから、気が休まる暇が無かったんだ…。




言ってみれば、
俺の自己満足――。


俺が『いい』と思った事は、
栞も喜んでくれると
思い込んでた。



だけど、
激しく言い返されて
頭に血がのぼってた俺には、
栞の言葉が、
俺の家族を悪く言ってるように
聞こえたんだ。



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