繋がれた天使〜Siori and Mitsuki〜
橋本は、俺と採用同期であり、
気のおけない仕事仲間でもあった。


『橋本』、『木下』と呼び合うような間柄。



美保と別れてからしばらく後、
なんとなく付き合い初めて
なんとなく別れてしまったけど、
彼女のサバサバした性格からか、
今でも友達付き合いは続いてる。



栞と付き合うようになってからは、たまーにメールし合うだけになっていた。



「おぉ!橋本!久しぶり!
 どうした?」


「そっちこそ
 ちゃんと生きてたか?木下!」



今の俺には、
この位サバサバした会話がちょうどいい。



「でさぁ、木下にちょっと頼み
 あるんだけど…」




この電話が、
のちに栞と俺に重大な影を落とす
きっかけになるなんて、
気付きもしなかった。


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