スケベの季節
「そうらしいよ。私、歴史の勉強とか苦手だけど名前くらい知ってるわ。劉備玄徳って言ったら、男子に超人気の有名人よ。関羽と張飛も聞いたことあるわね。あんた達、歴史に残るホモよ」
「聞いたか、関羽張飛!俺たち、未来のティーンの男子に大人気らしいぞ!!?」
「そうらしいな。でも兄者、我々はどういった理由で歴史に名を残すのだろう?」
「おい女、詳しく教えてくれないか」
劉備と関羽がベアトリクスを真剣な面持ちで見つめた。張飛は、すでに話についていくことができず、ひとり酒を注いでは飲んでいた。
「さあ・・・よくは知らないんだけど。確か、有名な武将だったはず・・・きっと、なにかの戦に勝ったのよ」
「ほほう、有名な武将か。関羽、どう思う?」
「まさか!実はさっき言おうとしたんだが、各地で黄色いほっかむりをした集団が漢帝国に叛乱を起こしているらしい。朝廷がこれを討伐しろって命令出してるらしいよ。もしかしたら、我らはこの戦で大手柄でもたてるんじゃなかろうか」
「よっしゃ、それだ!叛乱ほっかむりどもを退治して、漢帝国とお近づきになるのダ!」
劉備は杯を高々と掲げた。
「女、お前も飲め!本日、劉備一家の旗揚げだ。未来の男の子たちを魅了するために!カンパーイ!」
ベアトリクスは勧められるがままに、酒で唇を潤した。
(私未成年だけど、ここじゃそんなの関係ないんだろうなー)
強い甘い酒に頭をぼんやりさせながら、ベアトリクスは劉備三兄弟と酒を酌み交わした。
< 6 / 20 >

この作品をシェア

pagetop