年下ダーリン
「なんかドキドキさせて…ずるい」



「え?」



「んッ!!」



顔を赤くした翔が、私のほうを振り向いて、手を差し出した。目も口元も少しも笑ってないのに、頬だけ真っ赤。

翔は差し出した手を握るよう、上下に軽く振りながら促す。でも、気おくれした私は、翔の差し出した手を掴めなかった。




「あ、あの…」



「手、つなぎたくない?」



「いや…、そうじゃなくて…」



目が泳ぐ。さっきあんなこと言っただけに、すぐに手を握る勇気がなかった。
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