蒼い月
「あーもー!!!
俺は怒ってんじゃなくて
嫉妬してんの!」
え...?
「嫉妬...?」
「そう!
あいつと...翔太と
仲良く歩いてくるから!
しかもあいつ、飛鳥とか
呼び捨てしてたし!」
「あ、えっとそれは...
三浦くんの好意だと思ってて。
しかも飛鳥なんてさっき
初めて呼ばれたし...」
び...っくりした・・・
まさか晴輝が嫉妬してるなんて。
それにしても三浦くん、
急にあたしのこと飛鳥とか
呼び捨てにして。
何がしたいんだろ。
「まぁ、とにかく!
別に相手役だから仕方ねーけど。
でも..帰りは送ってくから」
「うん!
晴輝、ありがとう♪」
「・・・別に。それじゃーな。」
晴輝は照れていたのか
最後のほうになると下を向いて
帰っていった。
何か三浦くんと晴輝、
すっごい険悪なムードだったけど...
あたしの相手役だし。
んまぁ、大丈夫..だよね?
うん、大丈夫大丈夫!
―あたしはあの時、気づけばよかった。
何で三浦くんがいきなり
あたしのことを呼び捨てにしたのか。
でも晴輝はもしかして
気づいていたのかな?
あたしの身にこれから起こることが。