【完結】先生との恋
それに、なんでって……
いるからいるんだけど?
何当たり前の事聞いてんの。
あんたが行かないって言ったからあたしが1人で来たの!
あたしが黙ったまま高橋を睨み付けていると、高橋があたしの背後を見て軽く頭を下げた。
「こんにちは、高橋先生」
「……こんにちは」
いつの間にか傍まで来ていたあさみが高橋に挨拶する。
「……とにかく、帰りますよ」
高橋は腕時計で時間を確認すると、あたしの腕を掴んだまま歩き出そうとする。
ちょ!
いきなり何なの?
「嫌っ!!!」
あたしは咄嗟にあさみの腕を掴む。
不意に掴まれた為、よろめくあさみ。
「せっかくここまで頑張って来たのに。 ここまで来て写真見ないで帰るなんて有り得ないから!」
「……心」