【完結】先生との恋
「うん」
「……今そっちあげたよね?」
高橋は怪訝な顔であたしが手に持っているジュースを指差す。
「でもコーヒーも飲みたくなったの!」
高橋が飲んでたら、いいなー飲んでみたいって思った。
ケチケチしないでさっさと一口くれればいいのに。
「ちょっとだけちょーだい」
一口だけだから。
「や、でも、」
少しだけ。
渋る高橋に若干イラついて、缶を奪うと少しだけ飲んだ。
ブラックではないみたいで。
少しだけ、甘さを感じながら飲み込む。
高橋は、あたしが全部飲むと思ったのだろうか。
「ちょっと!」
慌ててあたしの手からコーヒーを奪いとる。
なんでそんなに慌ててるの。