【完結】先生との恋
少し考えた後、小さい擦れたような声でいきなり聞いてきた高橋。
別に話題は何でも良いって言ったけど!
何であたしへの質問なの。
しかも恋愛の。
「何で高橋にあたしの恋愛事情話さなきゃいけないのよ」
「いや、女の子は恋の話が一番盛り上がるのかなー……と思いまして」
「それは女の子同士の話でしょ?」
男と……それも高橋としたって盛り上がりも何も無い。
それに好きな人……なんていないから「いない」で話終わっちゃうじゃん。
「……じゃあ……」
次の話題を考えてるのだろう。
高橋は下を向く。
「言っとくけど、病気の話とか心臓の話とか、とにかく病院関係の話は止めてよね」
こんな時間にまた、発作がーとか、
手術がーとかで苛々したくない。
「……何でも良いって言った癖に」
ボソっと反抗した高橋。
何でも良いけど、そんな話以外でよ。
あたしは高橋を見る。