【完結】先生との恋
「絶対コンタクトの方が良いと思う。似合うと思うし、そっちの方が格好よくなるんじゃない?」
「そうですか?じゃあ、今度コンタクトにしてみますね」
爽やかに微笑んだ高橋。
単純だな。と、思う。
でも、あたしの言葉に素直に喜んで笑っている高橋を見て。
あたしはあさみに言われた事があったからか。
ドキっとしてしまった。
「って事で……そろそろ眼鏡を」
高橋は眼鏡を取り返そうと手を伸ばす。
「まだダメ」
あたしは高橋の手が届かないように眼鏡を遠ざけた。
「何で?」
「もう少し視界ぼやけたまま過ごしてて」
高橋は意味が分からないと言った顔をしたけど、あたしの言った通りに伸ばしていた手を引っ込めた。
今、高橋に眼鏡は返せない。
見られたくない。
あたしの、今の表情を……。
「今度は、あたしが質問する」