メイドが執事に恋をする



「左様でございます。」

誤解が解けたとホッとした時だった。


「食事ならあたしがやるわ。
あなたは下がりなさい。」


背の低いあたしを
背の高いお嬢様が見下ろしてくる。

こ、怖いんですけど。


そう思っていると料理を手から取り上げられた。



「後はあたしがやるから。あなたは部屋に戻りなさい。」



そう言って桜井さんの部屋へと入って行った。






えっ――。

何それ?!
お嬢様にお世話なんて出来るわけ!


むぅ。
悔しい。
何だか腹が立つ。
きぃぃ!



まぁ。
何も言えないんだけど。

扉に無言の抗議をして部屋を後にした。




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