【実話】アタシの値段~a period~
黙り込んだ俺の代わりに
浩介が話し出す。
「聞いたよ、こないだ
俺と寝たのか、ってユキに言ったんだって?」
「あぁ…あれは…」
「分かってるよ。ユキが過去にやってたことがどうとか
そんなつもりじゃなかったんだろ?」
「あぁ……あれは、単純に嫉妬から出た言葉だよ。」
「嫉妬ねぇ……」
浩介は
困ったように、呆れたように
頭をぽりぽりと掻いた。
「なぁ、しつこいと思うだろうが、正直に答えてくれ…アンタはユキの事が好きなのか?」
はぐらかされてきた質問を
俺はもう一度だけ投げ掛けた。