【実話】アタシの値段~a period~
『大丈夫だよ。アタシはもう、怖いものなんて何もない。』
隆志さえ居ればね、
と付け加えて隆志の方を向いたら
小さく頷いた隆志の唇が
アタシの唇を捕らえた。
静かに、優しく、
そして、ほんの少し
切なそうに
隆志の唇が、この蒼白い首筋を這って
もう一度
唇が重なって。
その後、隆志が言ってくれた言葉をアタシは生涯忘れない。
真っ直ぐに視線を合わせて
「ユキ………
愛してる…」